季節の野菜が並びまるで畑でお買い物をしているような…そんな感覚になお店があります。
その名も「かしも産直市」
「かしも産直市」は、まだ道の駅など直売所が珍しかった昭和63年にテントからはじまりました。現在では野菜の直売意外にも、自社の畑で取れた野菜を使い商品開発や摘み取り体験を行う、加子母の農業を支えるお店の一つです。
今回は「かしも産直市」のしんぺいさん・「かしも花市場」けいこさんにお話を伺いました。
かしものミニトマトジュース
- カシモールでは、ファンファーミングさんが作った野菜や果物のジュース・ジャムなどの加工品を多く出品されてますね。
- 自社のオンラインショップもあるんだけども、カシモールの方では自社で作ったブルーベリーのジュースや、ジャム、あとは梅を使ってシロップや梅干し、ミニトマトジュースとか出品予定。
- ” ミニ ” トマトでジュースって特別な感じがしますね!
- 加工場の煮詰めるサイクルが100キロ設定なんじゃないかな。
だから、トマトでもミニトマトでもどっちを作るにも100キロ用意しなくちゃいけなくて、大玉トマトなら100kg集めるのは難しくないけど、ミニトマトでなかなか100kgいっぺんにはなかなか。 - そうすると、どうしたら…?
- ためて持っていきます。
- 100キロためるとなると場所も必要になってきますね。
- 大量生産でやろうってなると、ミニトマトだと単価高すぎて多分合わないんじゃないかな。だからミニトマトジュースはあんまり目にしないのかも。
- どんな種類のミニトマトが入ってますか?
- ミニトマトは、アイコ、千果、キャロルパッション、エコスィート、中玉のフルティカを栽培してて、うちで作ってる全部の種類のミニトマトが入っている
- ジュースには、ミニトマトしか入ってない。塩も砂糖も入ってない。
- 「他に何か入れてますか?」って聞かれることがあるけど、「ミニトマトだけです」って(笑)
- ミニトマト本来の味なんですね!大玉のトマトとミニトマトではジュースの味は違いはありますか?
- 私が思うには、やっぱり甘味が違うと思います。多分他の大手のジュースと比べると濃度が濃いのかな。ただそれはミニトマトだから、というより製法の違いなんだと思うけども。このミニトマトジュースは他のと比べると味が濃いし、甘みが強い。
元気の源
- うちの会社のコンセプトとして「自分で作ったものを、自分で最後まで売り切る」というのがあって。
というのは、ここら辺の地域の農家さんが産直市で作ったものを売ると、外の人に知ってもらうきっかけになるし、何よりここに出すことで現金収入になるじゃん。それってすごい楽しみでさ。 - 農家さんも丹生込めて作ったものが、売れると嬉しいですよね。
- そう。産直市が元気の源みたいな感じで、社会貢献にもなってると思うよ。
- どれくらいの農家さんが出品されてますか。
- 季節によって、ちょっとしか出さないよって人も入れれば120~130くらい。
- 沢山いらっしゃるんですね。
- まぁ、きのこだけとか、山菜だけという人も入れるとだけど。
- 加子母の土地柄、野菜づくりの特徴はありますか?
- 野菜でいうと、ここら辺は夏場は冷涼だから、温暖な所は暑くてできないとか他のところでできないものができるっていうのはあるよね。
- 他地域と時期をずらして野菜づくりができるということでしょうか。
- そうゆうことやね。ま、加子母の場合はずれた時にしかできなかったと。
- それはまた消費者としてはいい面もありますよね。
- あとは、花でも、ここは標高が高いんで紫外線が強いと。そうすると花の色が強く出たり。そういうことがあるね。
- あっ標高が関係していたんですか。
- ただ、加子母の場合は、なんせ夏場の雨が多い。病気との戦いもあったし、果樹ってのができなかった。例えばリンゴであったりとか桃だったりとか、やっぱり水分が少なく日照量が多い所じゃないとなかなかできないので、ここら辺では難しい。
そうなると作れるものが偏ってしまって、冬場になると、貯蔵できるような里芋とかしかなかったもんで、店内が茶色いなぁって感じになってたんだけど、みんな勉強をしてほうれん草ができるようになったり、トマトを作ってみたり苺を作ったり。冬場でも彩りができるようになった。 - 店舗に並ぶ彩りを見て作る野菜を考えるって面白いですね。
これからの野望
- 野望とかありますか?
- ないなぁ…(笑)うーん。。なんかねぇ…果物をやりたいわけ。どうしても。メロンとかできるかなと思って。トマトのシステムがあるんだけどね。トマトのシステムでメロンが作れないか。メロンとか果物とか。
- トマトのシステムって?
- 加子母で暮らしていて、皆さん果物には厳しいというか、こだわりがある方が多いように感じます。
- あぁー厳しいかもね。果物と言うより食べ物に対して厳しいかもしれん。
- ここ産の何がおいしいって言うのを、知っている方が多いような…(笑)
- どこどこの何が美味しいって、みんな情報を持っていて、それだけじゃなくて、わざわざ足しげく通うし、そこで買ってそこから情報をもらうって人多いかもね(笑)
- しんぺいさんの野望はありますか?
- 農業中心の会社なので、加子母の農業をを盛り上げていきたいっていうのがあるんだけど。一番問題になるのが、田んぼとかね、そういうのがどんどん空いてきちゃう。やれなくなっちゃう。それはもう間違いない。
後継者いるとこはいるんだけど、いないからポンと名古屋東京から帰ってきて田んぼやりますって言っても今までやってたようにはやれないし、できればうちがお米とか始めて、ある程度加子母の田んぼが荒れないようにしていきたいって思うし。そうすると貯蔵できるお米ができるから、加子母のお米って形で出していけたら、いろんな商品として深みができるというか。やっぱり日本人なんやかんや言ったって主食やもんでねお米は。
他でもいろんなものができるようであればやっていきたい。果樹も、トマトができるようになったからマンゴーもできるんじゃないかと思っている。 - 試行錯誤を繰り返し、日々研究されているんですね!
- うまくいった時は嬉しいし、駄目だった時は何でダメだったか考えるし。毎年勉強しながらやる、それが楽しいっていや楽しいね。
半水耕栽培っていって。水耕のシステムでトマト以外で何ができるかなってなかなか調べがつかなくて。県の試験場も実際にあのシステムで他に作っているのはなすぐらいしかなくてデータがなくて。それをどうやって進めようかなぁって野望じゃなくて毎年悩んでいるうちに次のトマト育ててトマトに追われてなかなか行動が伴わない(笑)
トマト以外のものがあそこで一緒にできたらなぁって思ってる。