『かしもの青トマトで作ったあま~いジャム』の秘密
トマトジャムは数々あれど、あえて『青いトマト』で作ったジャム!?
味はもちろん、どうして青トマトを使ったのか気になります。
そこで、トマト農家歴5年目、移住者でもあるこぎそ農園さんにお話を伺ってきました。

そもそも青トマトって何?
- なんで、あえての青トマトジャムなんですか?
- 一番は「青トマトは価値がない」って言われるので。
11月後半寒くなると赤く熟してこないんです。色の基準を満たさないと売れないのでみんな捨ててしまう。でも味的には結構熟してこくなってきてるんで加工品にしてみました。 - へー、チャレンジャーですね!
- そのまま売るっていう手もあるけど、加工して「美味しいじゃん」って実例ができれば、みんなも捨てないで活用できると思ってもらえるかも。フードロス的な取り組みにできるかと思って。
- フードロス!確かにもったいないですよね。
- どのぐらいの青トマトを救出するんですか?
- ジャム用の青トマトは200キロとかですか。全然少ないです。
それでも今年は去年の二倍くらい作りました。ちょっと多く販路を頑張ってみようと。 - いいですねぇ、勢いがあって。若いね~(笑)。
- ところで、肝心のお味の方は?
- 完熟じゃないのでサッパリというか。トマトなんですけど酸味も少なくて、爽やかな甘みのジャムですね。色ほどは青臭くない。フルーツジャムっぽいです。
- オススメの食べ方は?
- パン、ヨーグルトとか。紅茶に入れるとか、焼酎で割るのもありです。
- 私もいただきましたが、とてもなめらかな舌触りで朝食のヨーグルト推しです!
- 色にとらわれずに、ぜひ食べてみてください!
移住者がトマト農家になるまで
- 加子母でトマト農家を始めるきっかけは?
- 名古屋で働いていたんですが、恵那市明智町の実家に帰って来て、ここで働くなら会社勤めより自分で何かやりたい。農業がいいのかなって。
それで東美濃農業フェアに行った時に「農業ならトマトがいいよ」って恵那の普及員さんを紹介してもらいました。
トマトの研修農場が恵那管内に四つあって、ちょうど空きがあったのは加子母だったんです。 - じゃあ、偶然加子母だったんですね!加子母のイメージってどんなでしたか?
- 全然遠い場所。名前は知っとるけど、どこだろ?みたいな(笑)。
でも、どこでも行けると思っていたので、加子母へ行ってみようと。 - それで研修農場へ。
- 師匠が、うわべだけじゃなくちゃんと面倒見てくれそうな感じの方でちょっと変わり者で(笑)
いいかなーと思って。人との出会いが決め手ですね。自分は2年やってから独立しました。 - 現在、メインの赤いトマトはどのくらい作ってるんですか?
- トマトは5500本ぐらいやってます。収量的には、30トン近いですね。
- え?4トントラック8台位ってこと?それすごい量ですね。何人でやってるの?
- 大体一人でやっています。
- え~!!
- 一人でやる目安が3000本位って言われているので、結構多い方だと思います。
目安は越えて行こうかなと。体力的には自信がある方だから(笑)。
青年トマト農家の野望
- 野望はありますか?
- 農業を志す人が増えるために、加子母でやりたいと思った人が実際に住んで仕事して独立するシステム作りに関われたら面白いなと思っています。まずは知ってもらうことからですけど。
- 具体的に始めていることはありますか?
- 中津川・恵那辺りの同じように野菜を始めた同世代の仲間で「831(やさい)企画」ってグループを作って活動しています。地元のマルシェに出店したり。
お客さんと生産者が一緒に野菜を作ったり作業したりするイベントもやっていきたい。そこも仲間が増えたらいいなと。知ってもらえる人が増えたらいいなと。 - トマト農家はずっとやっていきたいですか?
- そうですね。やれる限りは加子母でずっとやっていきたい。トマト+何かっていうのはあるかもしれないけど、トマトを軸に。
- アイデアは尽きないですね。これからも応援しています!